さまざまに語られる永遠のテーマ
広大な宇宙をまたいで、ある種族(というべきか?)の歴史が、原点回帰として語られる物語。 似たイメージのものとして、小松左京の「果しなき流れの果に」と、萩尾望都の「銀の三角」を思い出す。変え様のない運命と、大きな時空の流れに飲み込まれ、翻弄されて行く人々の物語。その流れに思いをいたすとき、この時空間の巨大さと、さらに逆接的にもそのちっぽけさを意識することになる。 いろいろな作者が、それぞれの方法論で語って来たテーマということができるのか。そのようなテーマに、この作品はさらに何を追加したか、そこが問われるところである。不思議とこのようなテーマの本を、西欧のSFでみた記憶があまり、ない。類似のイメージをもつのはアーサー・クラークの「幼年期の終り」か「2001年宇宙の旅」であろうか。ひょっとしたら輪廻などの、仏教的・東洋的考え方の文化の中でしか生まれて来ないテーマなのかも、という気もする。
早川書房
グレイッシュメロディ (ジェッツコミックス) 月虹―セレス還元 (ハヤカワ文庫 JA (661)) 樹魔・伝説 (ハヤカワ文庫 JA (656)) エリオットひとりあそび (ハヤカワ文庫 JA (688)) イティハーサ (3) (ハヤカワ文庫 JA (643))
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